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書評:JavaScript逆引きレシピ 第2版

JavaScript逆引きレシピ 第2版

WINGSプロジェクトさんから献本いただきました。

自分の習得具合から言うと、他言語の経験はありますが、JavaScript自体は今年からまともに勉強し始めた中級者未満といったところです。
そんな自分からすると、目からウロコが落ちる事が多い書籍でした。

今どきの記述法で情報が入手できる

JavaScriptはES2015で大幅に強化されたのもあって、ネットで検索して出てきた情報がES2015を対象にしたものと、それ以前の情報が混在しています。
検索してヒットした情報が今どき(ES2015)の書き方なのか、それ以前の書き方なのか。それとも以前と今も変わっていない機能なのか、といったものが分かりづらく、これでいいのかな、と不安に思うことが多々あります。
それに加えてES2015以降は毎年のようにバージョンアップがあり、ES2016,2017,2018まで存在している始末。
そういう意味で今、JavaScriptはすごく検索しづらい言語な気がします。

この書籍はES2015を中心に、IE11以降のブラウザを対象とした形でまとまっています。
そういう意味で、なんというか…安心して記述できる形(モダンな記述)で情報が入手できるのがありがたいです。
もちろんES2015だけでなく、ES2016以降の情報やES2015以前のも扱われているので、最新から過去まで広く網羅できていると思います。

中級者に向けてちょうどいいステップ

概要だけをまとめたレシピ集を想像していたのですが、これがいい意味で裏切られました。
初心者が中級者になるため、入門書の次の2冊めとしてすごくいい。

レシピ集なのに解説がとても丁寧

初心者向けの入門本では省かれるであろう、しかし中級者になるには知っておく必要がある知識がとても丁寧に解説されています。
読んでいて知識の補完が進みます。
「あー…なるほどね。」「そういうふうに考えるのか」などなど、うなずきながら読んでしまう。
レシピ集なのに先頭から熟読していくとは思いませんでした。
例えばレシピ40では「for in はprototypeまで列挙してしまうので非配列のオブジェクトにとどめる」や、レシピ52の文字列長の取得はlengthの説明で終わるわけでなく、サロゲートペアの解説から、それへの対処までをサンプルコードとして載せてくれていたり。
そういう問題を抱えていたんだ、と初めて知る情報が多々載っています。
手段に複数のやり方がある場合は丁寧な理由つきで、こちらの手段をとるべき、など本当いい先生です。

jQueryはカット

前書は持っていませんが、Amazonレビューを見る限りjQueryレシピ集のような側面もあったようですね。
第2版となった今回はjQueryについては全く載っていません。
ここは時代の流れかと思います。

素のJavaScriptによるブラウザ操作

ライブラリを使用しない、素のJavaScriptによるブラウザ操作の情報がまとまっているのが助かります。
僕の場合、formとのやり取りをjQuery、次にVue.jsで、といった感じで学んでしまったので素のJavaScriptによる制御をスキップしてしまったのがずっと気になっていました。
この書籍では素のJavaScriptによるDOM制御からブラウザ操作まで、知りたかったものが丸っと手に入ったのも嬉しかったです。

ダウンロードページがわかりづらい

出版社である翔泳社のサイトを見ても、ダウンロードが無いです。
書籍の最初の方に書いてあるのですが、WINGSプロジェクトさんのサイトの方にだけサンプルコードがあります。
書籍名で検索してヒットするのは出版社のほうが上なので、サンプルが無いと勘違いする人は多そうですね。
サンプルコードのダウンロードページはこちら

まとめ

中級者になりたい初心者にオススメ。
非常に丁寧な解説で読み物としても一読する価値があります。
もちろん中級者にとっても逆引きレシピ集として活躍できる内容だと思います。
確かな情報が一発で出てくるってのはとても心強く助かります。
JavaScirptは陳腐化するような形跡もないですし、この書籍も長く活躍、助けてくれる1冊になると思います。

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